⑪東京都庭園美術館
住所：東京都港区白金台5-21-9
アクセス：JR山手線「目黒駅」東口 / 東急目黒線「目黒駅」正面口より徒歩7分
都営三田線・東京メトロ南北線「白金台駅」1番出口より徒歩6分
展示：旅と想像/創造展 いつかあなたの旅になる
追加料金：なし（一般料金1400円)
見学日：2022年10月6日(木)
この日、東京は冷たい雨が降っていた。庭園も魅力である美術館に、あえて雨の日に行くあまのじゃくは私ぐらいかなと思っていたら、意外にもお仲間がちらほら。
展示はいろんな旅が詰まった宝箱をひとつずつ開けていくようだった。美術館の「旅」は、浅香宮夫妻の100年前の欧州旅行から始まる。現代のように気軽に海外旅行はできないし、撮った写真はすぐに見られないし、旅行中に日本にいる人たちと連絡を取るのも時間がかかる時代。海外旅行は本当に特別なことだった。だからこそ、その記録が丁寧にされているのだろう。その時代の海外旅行に思いを馳せる。
旅の本が並ぶ2階のバルコニー。人は誰もおらず、貸し切り状態。好きな本を手に取って椅子に座り、しとしとと雨が降る庭園を眺めながら、パラパラとページをめくる。私が選んだのはハワイの本。バルコニーで庭を眺めながら読書って、美術館らしからぬ経験。新鮮で面白い。
ほかにも、鉄道好きが目を輝かせそうなコーナーや、いわゆる現代アートで旅を表現している映像作品も。
「旅」は多種多様だから「展示」も多種多様ということなのだろう。一般的な展覧会は展示が統一されており、その世界観にどっぷり浸かれるけれど、この展覧会はあちこちに思考が飛んでいく。なかなかチャレンジングな展覧会で、私はとても好きだった。たぶんこの展覧会に興味を持つのは、旅好きで好奇心旺盛な人なので、きっと楽しめると思う。とても心が動かされる展覧会だった。
水たまりに建物が写っている写真が撮れるのは雨の日ならでは。とても満喫できたけれど、次は晴れの日に行こうかな。
